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□ 2012/11/20 釣りエサのユムシが美味いらしい… | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
噂には聞いていた韓国で売っている「謎の生き物」は何ともエロくてグロい。美味いとは云うが、釣り餌としてしか出遭ったことがことがない。その正体は無脊椎動物(むせきついどうぶつ)の「ユムシ」で、東京湾では昔から真鯛釣りには最高のエサだとされる。あいにく、釣りは大好きだが真鯛釣りはしない。 |
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お隣り韓国は釜山の水産市場にあるのだから、どっか日本海側の港では手に入るかも知れない。北海道などでは珍味として食されているようだが、市場に出回ることはないようだ。 |
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□ 2012/11/11 キムチチゲとキムチ鍋の違い | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
冬になると体の温まる鍋料理が有り難い。野菜も魚も寒さと共に美味しさを増す。まさに季節の美味しさをまるごと味わえる料理だ。 全国どこへ行っても古くから伝わる地元の素材を使った鍋料理がある。恐らく各家庭でも独自に工夫を凝らした「我が家の味」のような鍋料理があるのだろう。となると鍋料理の種類は途方もない数になる。最近ではオリジナル鍋料理と称し、新たに創作したメニューを提供する店も多い。それらの中でも、ここ10年程で頭角を現してきたのが「キムチ鍋」だろう。今や居酒屋の冬の定番メニューと言っても過言ではない。 韓国には同じようにキムチを使った「キムチチゲ」なるものがある。この「キムチチゲ」と日本の「キムチ鍋」は同じものだと思っている者が多い。ところが、これが全く違う料理だとしたらどうだろう。 |
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韓国の「キムチチゲ」は、最初にフライパンでキムチと肉を炒めるところから始まる。その後にスープを加え、味を調えてから野菜類を加えて供する。日本の「キムチ鍋」は先に具材(キムチ、肉、野菜等)を鍋に盛り付け、その後にスープ(だし汁)を注いでから煮込む。 調理の出だしが大きく違う。そして、韓国では大量のキムチを使うが、日本のは少なく、どちらかと言えば「キムチ風味の鍋料理」と呼んだ方が的を射ている。 また、韓国の「キムチチゲ」には具材として「玉ねぎ」がしばしば登場することが、日本ではまず鍋料理に「玉ねぎ」が使われることは無い。一方「キムチチゲ」では決して使われることのない「生の白菜」が「キムチ鍋」には使われる。キムチを大量に使うにはコスト的な問題もあろうが、日本では極端に辛いものが好まれないことも一因とも言える。 更に、「キムチチゲ」は具材が混ぜこぜの「ごった煮」状態で供されるが、「キムチ鍋」は具材ごとに分け揃えられた状態で供される。これは日本の一般的な鍋料理と同じだ。 つまり、「キムチチゲ」と「キムチ鍋」はキムチが使われる料理だが、見た目も調理法も全く異なる料理だと言える。 |
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因みに、「キムチチゲ」で最初にキムチと肉をを炒めるのは、熟成が進み酸味が強くなったキムチが使われるからで、炒めるのは酸味を抑えることが大きな目的の一つだ。この「炒める」過程を経ることで、より美味しさが増すのだが、全体に脂っぽくなり、それを嫌う者もいる。 思うに、「キムチチゲ」は、家庭料理「キムチポックン・豚肉とキムチの炒め物」にスープを加えたもので、あくまでも前者の延長線上に位置する応用(発展)料理と言えるが、「キムチ鍋」は最初から鍋にすることを目的に開発された「キムチ風味の鍋料理」で、そもそも発想が異なる別の料理だ。 さて、今宵は酸っぱくなったキムチで「キムチチゲ」をと考えている。我が家ではキムチは炒めない。わざわざ酢を加えより一層酸味の強いものに仕上げる。甘みがあって、辛くて、酸っぱいのが我が家の鍋だ。 具はほぼ決まって、豚肉(バラ肉)、豆腐、長ネギ、結び糸コンが中心となる。時たま妻のリクエストでジャガイモがこれに加わる。白菜やキノコの類はまず使わない。 食べる時は、好みで輪切りにした青唐辛子を添える。妻は残ったスープに中国産の緑豆春雨を必ず入れる。故に、我が家ではスープが残ることはない。 |
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□ 2012/11/04 もてなしの心 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
「もてなし」は何所となく「躾」と似ていなくもない。「躾」は戦国の世が終り 平和な時代が訪れた時に、武家社会の必要性が生み出した価値観 だ。 戦の無い時代に、武骨で戦に強いだけの武士は必要ない。支配層は平和な時 代に必要とされる礼儀作法(教養に溢れた)に適った「立居振る舞 い」、つま り「教養」を武士に求めたのだ。(参照:so what 躾) 現在では「躾」を「叱る」ことだと勝手に理解し(言い訳?)し、折檻(せっか ん)で子供を死なすバカ親も多い。事件を起こす親の多くは何故か子連 れ同棲 中カップルだ。「躾」とも「叱る」とも関係ないところで尊い命が奪われてる。 なんともやりきれない時代だ。 |
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客人に酒や美味しい料理を出し丁重に扱うことを意味する「もてなし」は、「見 える部分」と「見えない部分」で成り立っている。酒や料理が「見える 部分」 で、さりげない心遣いが「見えない部分」だ。 その中でも「見えない部分」が最 も大切な部分で、これがあってこそ「見える部分」が活きてくる し、相手にも 心が伝わる。「もてなし」が「躾」と似ているのは、意識せずに自然と醸し出さ れる「品性」なのかも知れない。また「過ぎた配慮(演 出)」は「心遣い」と は程遠いことも同時に知るべきだ。あくまで「さりげなく」が肝要だ。相手が違 和感を持つようでは何の意味もない。 |
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茶人の千利休は客を招く際には、自ら木の枝を削り箸を作り、それを水に浸し、程良い状態で席に出したと言われている。実に見事な技だ。湿った箸は料理がこびる着くこともなく、使い易かっただろう。それを単に洗練された者が身に付けた「接客の技」だと解する者もいようが、気持ちさえあればそれが「心」に通ずるのだ。
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□ 2012/11/03 フグの毒・テトロドトキシン | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
東京都は10月1日よりフグ条例を改正した。この改正によりフグ調理の資格を持った調理人がいなくとも、予め毒となる部位を取り除いた「身欠きフグ」であれば、自由に販売、提供ができるようになった。 専門の料理店だけではなく、居酒屋等でも気軽に味わえるようになる。フグ調理の資格をもった者が毒となる部分を取り除いたものだけに限るとの制限があるが、手軽に食べられるようになるのは有り難いことだ。が、偽物の横行が今度は心配になる。 高級な「ひらめ」と称して「スズク」の刺身が出てきたことがある。どちらにsろ居酒屋で「トラフグ」とあったら、まずは疑ってかかった方が良いだろう。 |
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「しらす」には可愛いイカやタコ、エビ等が紛れていることが多い。子供の頃これを見つけると結構嬉しかったのを覚えているが、イカやタコの代わりにフグの稚魚が紛れ込むことだってある筈だ。食べてしまっても大丈夫なのかと心配になるが、痛んだ「しらす」で腹を下すことはあっても、紛れ込んだフグの稚魚で死ぬことはないらしい。 成魚は毒化した貝を餌とすることで体内に毒を貯め込むが、稚魚は無害なプランクトンを餌として育つ。稚魚であっても強い毒性を持つ個体の存在が報告されているので絶対とは言えないが、毒があったとしても健康に害を及ぼす程の量に達することは有り得ない。 フグ毒のテトロドトキシンは、青酸カリの1000倍に匹敵するとも云われ、経口摂取した場合の最小致死量(化学物質の毒性を示す言葉で、被投与個体を死に至らしめるのに必要となる最小量)は10000MUだとされているが、少量であれば鎮痛剤として用いられる位なので、気にすることはない。外国産のフグにはテトロドトキシン以外に麻痺性貝毒の「サキシトキシン」を持つものも報告されていると云う。 因みに、MUと言う単位はマウスユニットと呼ばれ、皮や臓器1gで体重20gのネズミを30分で死亡させる量を指す。 毒を持つ水生動物はフグだけに限らず、ツムギハゼやヒョウモンダコ、クロダイ釣りの餌にするスベスベマンジュウガニ(生息地域により毒の成分は異なる)にも含まれる。海の生物には毒を持つものが多い。不用意に口にしたり、触ったりするのは非常に危険だ。 特に子供は危ない! |
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珍味で知られる「河豚の卵巣の糠漬け・ふぐのらんそうのぬかづけ」は、「河豚の子糠漬け」とも呼ばれる石川県名産の郷土料理だ。何と猛毒のゴマフグの卵巣を2年以上糠漬けにしたものだ。毒素が分解される仕組みは未だに不明とのことだが。アルカロイド系(水溶性)の毒なので、水分に溶け出してしまうのではないかとも思えるが、ことはそんなに単純ではないだろう。 猛毒だが、一見するとメルヘンチックで可愛らしい「紅天狗ダケ」も、塩漬けした後に塩抜きして食べる。こちらは塩抜きする際に塩と一緒に毒が溶け出してしまうので無害となるが、「河豚の卵巣の糠漬け」は仮に卵巣の毒が溶け出したとしても、毒が溶け出した糠に漬かったままなので、紅天狗ダケとは訳が違う。最初に食べた人は果たして… |
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例え同種であっても、餌や生息域が異なると、毒化する部位や毒の量に差が出るらしく、同じ餌で養殖した場合でも、毒の量に差が出たり、中には全く毒を持たない個体も出現すると云う。面白いのは
無毒の養殖フグの集団に天然種(毒の有る)を放流した場合だ。何故か無毒の筈の群れが毒性を帯びることもあると云う。何ともややこしい。未だに解明されないのも納得できる。
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