#072
BBS
Contact
Wayside Flower
Archives:The Drawers Contents
Traditional Japanese colors

How to save the streaming broadcast

How to Find a contract provider
Study of the Fishing float
My Family
福島原子力発電所土木工事の概要:1
福島原子力発電所土木工事の概要:2

Creation Date: 10-JUL-2010 
Miles Davis Kind of Blue 



Archives:The Drawers Contents
□ 2013/02/25 新語創造の天才・福沢諭吉

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずと云へり「とは福沢諭吉の残した有名な言葉だ。昨日は新たな言葉(概念・文字)を創造して導入した福沢諭吉に触れたので、もう少しこの西洋文明導入に熱心だった偉人に関して書いてみることにした。
福沢諭吉は武士階級の出身とは云え、身分が低い下級藩士の二男に産まれたことは誰もが知る所だ。父は大坂の商人相手に藩の借財を担う職にあったが、中津藩では名を成すこと叶わなかった。諭吉は後に「福翁自伝」の中で「門閥制度は親の敵で御座る」と述べ、封建制度を嫌悪し、これを批判している。兄の三之助(漢学者)は、「死に至るまで孝悌忠信」で、諭吉とは全く異なる価値観の人物だったようだ。
元々学者一家だったので、諭吉は大阪の緒方洪庵の下でオランダ語を学んだ。しかし、明治維新を迎えると、オランダ語を潔く捨て(?)、英語に切り替えた。先を見る目は確かだったようだ。


阿部総理の訪米も終わり、いよいよアベノミクスも本格的に動き出そうとしている。TTPを一として問題山積なのだろうが、是非停滞してしまった日本経済を早急に好転させて欲しいものだ。
ところでこの経済(economy)と言う言葉は、漢字圏では当たり前のように使われているが、実はこれが諭吉が創作した日本語だと知ったら、中国人や韓国人は何と思うのか。
確かに中国には昔から「経済」なる言葉が存在した。しかし中国語での「経済」は「経世済民」、つまり「国を治め民を救う」との意味で使われる。葛洪(東晋・317~ 420年)の「抱朴子・ほうぼくし」の記述を起源とするとされるが、諭吉はこれを「生活に必要な物質的財貨を扱う社会的行為」としeconomy の訳語とした。


「経世済民」の意味で使われた中国語の「経済」と、諭吉が意図した「経済」とは明らかに異なる概念だ。今に至っては中国語も韓国語も日本語なしでは成り立たない状況になっている。日本嫌いの韓国では自国語から日本語由来の言葉を懸命に排除しようとした時期(今もかな?)があった。しかし、余りにも社会へ浸透し過ぎていることと、その多さ故に泣く泣く諦めている。
日本語が定着してしまったのは、強圧的に使用(韓国語)を禁止させたからだとする意見もあるようだが、西洋の概念の日本語化は、朝鮮併合(1910年・明治43年8月29日)以前から既に始まっている。「歴史認識」を口にする前に、まずは自国の歴史を正しく知ることだ。


諭吉の「経済」に少し触れたので、為替に就いても書きたい。為替(money-order)も実は諭吉の創作だ。諭吉はその著書「西洋旅案内・1867年(慶応3年)」の中で「現金に替えさせるという意味に合わせ、為替(かえしめる」という漢字をあてて創作した」と記している。つまり、これも純粋な日本語だった。ついでにbook-keepingを簿記と訳したのも諭吉だ。
□ 2013/02/25 裸を意に介さない西欧人

前に「はだか・2012/10/07」でも書いた)が、西欧人は人前で裸になることを意に介さない者が多い。選挙中の24日にお騒がせベルルスコーニ前首相がミラノの投票所を訪れた際、上半身裸の女性活動家3人に襲われそうになった。3人は少女買春の罪に問われている前首相への抗議活動だったようだ。
しかし、いくら抗議活動とはいえ、何も裸になる必要は無いだろう。なんで西欧人はこうも人前で裸になりたがるのか全く理解できない。
3人はすぐに警察に取り押さえられたそうだが、前首相は記者団に囲まれ「中には理性のない人もいるのは仕方がない」とコメントしたそうだ。このコメントもまた理解に苦しむ。



□ 2013/02/24 日本人の創造力が産んだ言葉・ドル



日本では当たり前のように「米ドル」とか「香港ドル」と言う。しかし日本以外では「ダラー・dollar」と呼び「ドル」とは決して言わない。あの福沢諭吉ですら、米国留学から戻った後も「ドル」と呼び、「ダラー」とは言わなかった。日本独自の言い方が完全に定着していたようだ。
明治維新で諸外国との交流が活発になり、今までには無かった価値観や言葉が一気に押し寄せた。今ならそのままカタカナ語で済ましてしまうのだろうが、当時の日本人は外来語をそのまま移入するようなことはせず、日本語として新たな言葉を創造した。多くの新語が生まれたのはこの時代だ。
「ドル」もその中の一つで、漢字の中で最も形の似通った「弗」を「$」の代わりに使い、「dollar」をオランダ語読みし(ドルラルス)、その頭をとって「ドル」としたようだ。何もわざわざ二つに分けて読まずとも良かろうにと思うが…素直ではない。

1862年撮影に撮影された福沢諭吉

しかし「$」に、漢字の「読み」でもなく「意味」でもなく、ただ形が似ているとのことで、「弗」の字を充てたのは面白い。新たに創造された中でも「形」が基本となったのは恐らくこれだけだろう。
因みに、明治時代に日本で創られた言葉は甚だ多く、漢字の国である中国へ渡って使われているものも多い。中国の国名である「中華人民共和国」の「人民」も「共和」も日本で創られた言葉だし、北朝鮮の「朝鮮民主人民共和国」に至っては「朝鮮」と「国」以外は全て日本語だ。
下は日本で創られた言葉が、中国語として使われている一部の例だ。(陳生保・元上海海外国語大学教授による)
人権・金庫・特権・哲学・表像・美学・背景・化石・戦線・環境・芸術・医学・入場券・分類表・互恵・独占・交流・高圧・特許・否定・肯定・表決・歓送・仲裁・妄想・見習・假死・解放・供給・説明・方法・共同・主義・階級・公開・共和・希望・法律・活動・命令・知識・総合・説教・教授・解剖・闘争・断交・脱党・動員・失踪・投票・休戦・作戦・投資・投機・抗議・規範・動議・処刑・社会主義・自由主義・治外法権・土木工程・工芸美術・自然科学・自然淘汰・攻守同盟・防空演習・政治経済学・唯物史観・動脈硬化・神経衰弱・財団法人・国際公法・最俊通牒・経済恐慌…等々


余り知られてはいないが、幕末から明治にかけての政府要人は「正金・しょうきん」と呼ぶ現金を持ち歩いた。この正金とは「ドル」のことで、そのドルを用立てていたのが、当時の横浜正金銀行(上の写真・現東京銀行)だ。自国の通貨ではなく外国通貨を持ち歩くとは…殆ど植民地寸前!

下の記事も併せて読んで欲しい。
 2012/02/05 昔1ドルは360円だった
inserted by FC2 system