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□ 2015/01/21 人質の影が…

昨日、72時間以内に身代金2億ドル(約236億円)を支払わなければ、拘束している日本人2人を殺害すると警告する衝撃的なビデオ声明がISIS(イスラム国)より公開された。
ビデオでは英国訛りの戦闘員がナイフを片手に中央に立ち、2人の人質を両側に膝まづかせている。しかし、3人の位置関係からすると、影の位置が少々…
陽射しは3人の斜め上から射しているにも関わらず、それぞれの位置(下のモノクロ映像のカラー部分)が不自然だ。





□ 2015/01/20 六韜(りくとう)とは

中国の代表的な兵法書とされる武経七書(孫子・呉子・尉繚子・六韜・三略・司馬法・李衛公問対)のの中に六韜という兵法がある。
日本ではこの武経七書の孫武作とされる「孫子」の知名度が甚だ高く、未だに世界中で参考にされている兵法書だ。
戦史研究の結果から得られた勝敗の理由を冷静に分析した孫子の兵法は、日本のビジネスの場に於いても広く活用されている。
【其疾如風、其徐如林、侵掠如火、不動如山、難知如陰、動如雷震。:その疾きことは風の如く、その徐かなることは林の如く、侵掠することは火の如く、知り難きことは陰の如く、動かざること山の如し】も孫子の兵法だし、【知彼知己、百戰不殆。:彼を知り己を知れば、百戦しても殆からず】や【始如処女、敵人開戸、後如脱兎、敵不及拒。:始めは処女の如く、後には脱兎の如し、敵は拒ぐに及ばず。】も皆「孫子」が出典だ。

京都大学附属図書館所蔵
兵法書の六韜(りくとう)は、文韜(ぶんとう)・武韜(ぶとう)・竜韜(りゅうとう)・虎韜(ことう)・豹韜(ひょうとう)・犬韜(けんとう)の六章で構成される。成立は魏晋時代だとされていたが、銀雀山漢墓(山東省)で1973年出土した竹簡から、戦国時代末期であることが確定された。誰もが知る「虎の巻」は、この書の「虎韜」に由来する。
因みに「韜」とは弓や剣を入れておく袋のことで、韜略(とうりゃく)は戦いの方策、戦法、兵法を指す。政治の世界で使われる「党利党略」も「党利韜略」のほうがピンと来る。


図では鉄砲を持っているので、明の時代だと思われる
左の武将が腰に下げているのが韜
で「被うようにしてしまい込む、収める、中に隠す」等の意味がある
「交渉の為に隣国から使者が来て、もしその者が有能ならば何一つ与えず返し、使者が無能ならば大いに与えて歓待せよ。さすれば隣国では無能な者が重用され、有能な者が失脚する。」と六韜にあるとするサイトを多く見かける。原文にはそのようなものは無く、どうやら意訳(超訳)のようだが、実に上手い訳だと感心する。

【 武韜 第十五 文伐篇 】
文王問太公曰、文伐之法奈何。太公曰、凡文伐有十二節。
一曰、因其所喜以順其志。彼將生驕、必有奸事。苟能因之、必能去之。
二曰、親其所愛、以分其威。一人兩心、其中必衰。廷無忠臣、社稷必危。
三曰、陰賂左右、得情甚深、身内情外。國將生害。
四曰、輔其淫樂、以廣其志、厚賂珠玉、娯以美人、卑辭委聽、順命而合。彼將不爭、奸節乃定。
五曰、嚴其忠臣、而薄其賂、稽留其使、勿聽其事。亟爲置代、遺以誠事、親而信之、其君將復合之。苟能嚴之、國乃可謀。
六曰、収其内、間其外、才臣外相、敵國内侵、國鮮不亡。
七曰、欲錮其心、必厚賂之。収其左右忠愛、陰示以利、令之輕業、而蓄積空虚。
八曰、賂以重寶、因與之謀、謀而利之。利之必信。是謂重親。重親之積、必爲我用。有國而外、其地必敗。
九曰、尊之以名、無難其身、示以大勢。從之必信。致其大尊、先爲之榮、微飾聖人、國乃大偸。
十曰、下之必信、以得其情、承意應事、如與同生。既以得之、乃微収之。時及將至、若天喪之。
十一曰、塞之以道。人臣無不重貴與富、惡危與咎。陰示大尊、而微輸重寶、収其豪傑。内積甚厚、而外爲乏、陰内智士、使圖其計、内勇士、使高其氣。富貴甚足、而常有繁滋、徒黨已具。是謂塞之。有國而塞、安能有國。
十二曰、養其亂臣、以迷之、進美女淫聲、以惑之、遺良犬馬、以勞之。時與大勢、以誘之、上察而與天下圖之。
十二節備、乃成武事。所謂上察天、下察地、徴已見、乃伐之。
マスコミは、外交成果だけで政治家の才を拙速に判断する傾向がある。しかし、国家間の信頼関係は一朝一夕では築けない。武韜の第十五は安易で性急な行動をたしなめるものだと考えるべきだろう。下はかなりの長文だが【武韜 第十五 文伐篇】の現代語訳だ。

【 武韜 第十五 文伐篇 】
文王が尋ねました。「武力を用いず知恵によって相手をやっつける方法とは、どのようなものですか?」 太公望は答えました。「武力を用いず知恵によって相手をやっつける方法には、十二種類あります。

第一の方法としては、相手が喜ぶことをしてやって相手の思いどおりに動いてやると、相手はおごりの心を生じ、必ずチャンスもおのずと生じてきます。これをうまく生かすことができれば、脅威を取り除けます。

第二の方法としては、相手国で大事にされている人物に取り入って相手国の権力を分散させます。相手国に二心をいだいている臣下がいるわけですから、相手国の力は必ず弱まります。政府に忠義の臣下がいなければ、国家は必ず危機に見まわれるものです。

第三の方法としては、こっそりと相手国の君主の側近に賄賂を贈り、その心をつかんで、深く親しくつきあいます。すると、その側近は、身は国内にありながら、心は国外にあるようになって、相手国にとって必ず害悪を生じるもととなります。

第四の方法としては、相手が道楽におぼれるのを助長して、その心のすさみを大きくしていき、財宝を賄賂として贈り、美女を献上して喜ばせ、相手にへりくだってその言いなりになり、相手に素直に従って調子を合わせれば、相手はこちらと争おうとはしなくなって、悪だくみもうまくいきます。

第五の方法としては、相手国の忠義の臣下を敬って、相手国への賄賂を少なくします。忠義の臣下が使者としてやって来たら、長く引き止めて、謁見しないようにします。交代の使者が来たら、忠義の臣下を帰さないで国内にとめおいたうえで、誠意をもって交代の使者に応対し、友好関係を築くようにします。すると、相手国の君主は、忠義の臣下よりも交代の使者のほうを頼りにするようになります。こうすれば、相手国を謀略にはめることができます。

第六の方法としては、相手国の国内にいる臣下をてなずけ、相手国の国外にいる臣下を離間させます。有能な臣下が外国と内通し、国の内部にまで外国の手がまわっているような国は、滅びてあたりまえです。

第七の方法としては、相手をまるめこむには、必ず手厚い賄賂を贈り、相手国の君主が気に入っている側近を買収し、内通したうえで、利益をちらつかせて相手がムダな仕事をするように仕向けて、たくわえをからっぽにさせます。

第八の方法としては、相手国の臣下に莫大な財宝を贈って仲間になってもらい、共同してたくらみ、その過程のなかでその臣下がもうかるようにしてやります。そして、その臣下が実際にもうかれば、その臣下はまちがいなくこちらを信じるようになります。これを『親交を重ねる』と言い、このように親交を重ねていけば、必ずその臣下はこちらのために働いてくれるようになります。このように臣下が外国のために働くようになれば、その国は弱体します。

第九の方法としては、相手の名誉を称賛し、その身に危害を加えず、地位が高くて権力が強いように見せかけ、相手に従うときには決して裏切らないようにし、相手をうぬぼれさせます。まず相手をいい気にさせて、なんとなく相手が聖人ぶるように仕向ければ、相手国は大いにたるみます。

第十の方法としては、相手にへりくだって決して裏切らないようにすることで、相手国の歓心を買い、相手の意向には素直に従うことで、相手国のことに対応していき、あたかも運命共同体であるかのような親密な関係を作ります。相手の心をつかめたら、こっそりとこちらの味方を増やしていきます。こうして時がくるのをまてば、まるで天が滅ぼすかのように、相手国は自然に衰亡します。

第十一の方法としては、相手をゆきづまらせるのに、正攻法を用います。すなわち、臣下たる者は、出世したり、金持ちになったりすることを好んで、危険な目にあったり、罰せられたりすることを嫌うものです。そこで、こっそりと高貴な身分を保証し、ひそかに高価な財宝を贈って買収し、相手国の優秀な人材の心をつかみ、相手の内部に強力な味方を作ります。そして、こちらは外側で準備し、ひそかに策士を雇用して画策させ、勇者を採用して士気を高めさせます。さらに、協力者を十分すぎるほど富貴にしてやっていれば、こちらの味方はどんどん増えていきます。これが相手をゆきづまらせる正攻法でして、国を治めていながら、他人からゆきづまらせられれば、どうして国を保てるでしょうか。

第十二の方法としては、相手国に対し、そこのでたらめな臣下に力を貸してやることで、そこの君主がいいようにたぶらかされるようにし、そこの君主に美女やみだらな音楽をすすめることで、そこの君主をだらしなくさせ、良犬や良馬を送ることで、そこの君主をそれにのめりこませ、ときに高い地位や強い権力を与えることで、うまく君主を誘導し、大局から相手国の勢力を観察しながら、相手国をたたくことを諸国と共謀します。

以上、十二の事柄について、きちんと修得してこそ、戦争はうまくいきます。つまり、上は天の時を察し、下は地の利を察し、勝利を予見できてから、戦争を始めるようにします。これが、武力を用いず知恵によって相手をやっつける方法です」


参考:日本語訳は PDF だがこちらのに詳しいものがあるので参考にされたい
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